関係者によると、国内航空大手の敷島エアシステムが、不動産売買をめぐり30億円相当の巨額詐欺被害に遭っていたことが明らかになった。また同社はこの詐欺被害について警察に届けを出さずに、内外に対して隠蔽していたことが判明した。
関係者によると、この不動産詐欺は今年の6月に発生し、詐欺グループらはSASが保有する不動産の運用を手掛ける「敷島土地開発」から土地の購入代金30億2400万円を騙し取った。敷島土地開発は振込の3日後に、土地の売買契約が成立しておらず、入金相手が詐欺グループであることを知ったという。
また関係者は、社内での事件発覚後、同社の吉原木津根社長が「社の幹部を集めて、徹底的に隠匿するよう指示した」と明らかにした。吉原社長は元々SASの経理責任者を務めていたこともあり、経理部門を引退した後も経理に強い力を及ぼしており社内では「敷島の金庫番」と言われるほどの人物で、巨額隠蔽工作が進んだという。
今回の事件発覚について、SAS側は依然として声明を発表していない。
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