[独自]SASが公募増資へ、既存株主「青天の霹靂」外資買収の可能性も
- くま ぼん
- 5月28日
- 読了時間: 2分
航空大手、敷島エアシステムが発行済み株式の40%に当たる7億株(約1400億円相当)の公募増資を行う方向で検討していることが、関係者への取材で明らかになった。一方で既存株主からは「青天の霹靂、企業経営改善のためとはいえ強引な判断だ」と猛反発している。
関係者によれば、SASは近くにも公募増資による資金調達を行うという。今回の増資では1400億円規模の資金調達を検討しており、相次ぐ航空インシデントで整備中の機体に対する整備費のほか、運行休止路線で勤務していた従業員への賞与などに充てるとしている。
一方で今回の増資に関して既存株主からは「青天の霹靂だ。既存株の40%ほどの新株発行となれば、株主の価値は相対的に下がるし、そもそも現状の経営状態で目標額が集まるか疑わしい」としている。
またとある航空関係者は、SASの新株発行による外資買収のリスクを懸念している。
「SAS自体にリスクがあっても、そもそも航空業界が政府の強い影響を受ける我が国では、特に外資系が航空発着枠などを確保することが難しい。もし今SASを買収できれば、中央・地方の空港の発着枠を苦労することなく手に入れることができるから、そういう点では外資系にとって魅力的な話だ」とした。
今回の計画について政府高官は「運輸省関係者と事実確認を行っている。企業の買収のリスクが有る資金調達案は、我が国の安全保障上のリスクからしても歓迎できるものではなく、情勢を注視していきたい」とした。
Comments