NR東日本の田川恒彦総裁は今日、上越高幹線の日本海支線開業5年を控えた経営報告で「日本海支線の経営はすでに苦境に立たされており、将来的な存続に向けては抜本的な対策を要する」とコメントした。
上越高幹線の日本海支線は、1980年代に北陸地方の住民の請願により建設計画が起草されたが、景気の悪化や国鉄の民営化などもあり、2017年にミニ高幹線として開業した。しかし報告書によると「日本海支線の起点が長岡にあり、新宿からの直通運転がない」ことや「長岡‐金澤で2時間9分かかる。新宿から長岡まで1時間40分かかることも含めれば、依然として航空網が優位であり、高幹線による関東圏と北陸圏をつなぐ需要は満たせていない」とした。また経営についても「開業効果で黒字だったのはわずか二年ほどで、3年目からは赤字経営が続いている。営業係数は426ととても厳しい」としている。
田川総裁は報告会で「日本海支線はあくまでも公共交通の使命として開業されていることは忘れてはならない。しかしすでに苦境に陥っている現実と我々はあくまでも営利企業であるという現実を忘れていてはならない。あくまでもミニ高幹線である以上、狭軌の在来特急化への変更や沿線自治体からの協力も当然必要になってくる」とした。
[営業係数]
100円の営業利益を得るのに、どれだけの営業費用を要するかを表す指数。主に鉄道路線やバス路線の経営状態を表す指標として使われる。100未満であれば黒字、超えれば赤字である。
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