横浜港を起点に湾内のレストランクルーズ船として好評を博したロイヤルルージュが今週末(7月2日)の営業で引退する。引退後は華国のスクラップ企業が買い取るために、大連へと回航される。
ロイヤルルージュは、1960年2月27日に難波造船神戸造船所で、八洲瀬戸内汽船(当時)向けの豪華客船「あめじすと」として竣工した。瀬戸内汽船は当時、日本最大の内航客船会社で、「動く観光ホテル」をコンセプトに豪華な内装と高速性能を両立させた「あめじすと」は、姉妹船「るびい」と共に、同社の主力路線である大阪・神戸〜別府航路に投入され、好評を博した。
1981年8月に客船としての役割を終えた後は、八洲郵船で"洋上ウエディングシップ"として運用されていたが、横浜港観光再開発の目玉としてレストラン船になることが決定。難波造船で外観と船型は原形を維持しつつ、船内にレストランやサパ―クラブ、料亭などを配置する大改装が実施された。他方で、運航を担う新会社として1988年10月には「ジャパンシーライン」が設立され、船名も「ロイヤルルージュ」へと変更された。
現在の運営会社である宝鏡グループ傘下の「レストランシップトレジャー」はプレスリリースで、ロイヤルルージュの後継船について25年を目処に就航させることを明らかにし、また同船は今後大連に回航され、同地のスクラップ企業に売却されるという。
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