「夏の興治園」として知られる日本高等学校野球選手権は今日8月22日、決勝戦を迎えた。日新館高校(会津県)を下した青葉杜都高校(仙台県)に対し、直近に強豪の摂津桐華高校(摂津郡)、淡海高校(桑名県)を相次いで破った関門国際学園(萩郡)が挑む構図で、貪欲なプレーを見せた関門国際が3-1で青葉杜都を下し、悲願の初優勝を果たした。
そつない守備と貪欲な走塁が強みの関門に対し、打撃力と豊富な投手陣を擁する青葉杜都。しかしこの日は杜都の打撃力が鳴りを潜め、関門の綿密な守備を前に攻めあぐねる展開が目立った。対する関門ナインも杜都の投手八代豹の好投を前に安打を出すことが出来ず、0-0で硬直した展開が続いた。
はじめて状況が動いたのは5回表。2番の笹井劉が痛快な三塁打を打ち、一挙に二点を獲得し、先制する。
7回裏には杜都の工藤志季が安打で出塁ののち盗塁成功、この機会を活かして島田章がスクイズを挑んで地道に一点を取り戻すが、以降同点まで持ち込むことはかなわず。
続く8回表では流れに乗った関門国際の4番下田諒太が痛快な本塁打を放ち、追加点を勝ち取る。
後半に入り持ち前の打撃力が発揮された青葉杜都は、8回裏で満塁の状況まで持ち込むも、工藤の中前打に関門学園は4番下田が執念の捕球を見せ、ダブルプレーでその場をしのいでみせた。
試合を終え、関門国際学園の坂下監督は、
「今まで積み上げてきたものすべてが今回の結果を導いてくれたと思う。選手たちと過ごした2年半が、いままさに花開いてくれた。私を拾ってくれた関門国際学園、私に夢を託してがむしゃらについてきてくれた子供たちに、このような最高の結果を残せたことは、一生の誇りだ。」と涙ながらに語ってみせた。
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