ソビエト主権連邦のイワン・ユーシン駐日大使は昨日、日米間が「太平洋版NATO」の具体化に合意したことを受け、大河内外相に面会し非難を表明した。これに対し大河内外相は「ソ連邦側の指摘の一切は受け入れられることではない」と反発し、互いが非難の応酬を繰り広げた。
このほどの太平洋版NATO合意についてソ連外務省のペトローヴナ報道官は先日「日米間のいわゆる"太平洋版NATO"と称する軍事同盟は、我々や華国に対する明確な軍事的挑発である」とし、華国側との歩調を合わせる非難声明を発した。
これらを受けユーシン大使は昨日、スヴィドリガイロフソ連外相の抗議文書を持参し「我々ソビエト主権共和国連邦の全市民は、日米間の軍事同盟に酷く落胆し、日本がこのような軍事的挑発をやめ、アジア市民としての歩調を合わせ、帝国主義の道を直ちに改めることを強く要求する」と非難した。
大河内外相はこれに対し「ちょっと待ってください。貴国が先日華国と日本海で行った軍事演習は、アジア市民として歩調を合わせることなのか。あなた方の軍艦は宗谷岬を通り、琉球周辺を遊弋し、日本を一周したが、これらは軍事的挑発ではないのか」と反発し「我々は貴国の文書や解釈を受け入れられない。なぜこのように太平洋における地域安全保障が進展しているのか、ソ連側は自身の行動を元に再考しなければならないだろう」と痛烈に非難した。
ユーシン大使は面会後、会見を開き記者団に対し「日本側の極めて誠意を欠いた行動は誠に遺憾だ。我々は今後厳正な対処を展開する」とした。
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