top of page

[所論]進まぬ猛暑対策、まずは状況把握から


ree

 観測史上最短の梅雨明けを迎え、季節は一気に連日40度近い猛暑日を観測する日本列島。猛暑の列島で問題になっているのは、非エアコン世帯での熱中症事故だ。

 熱中症事故は高齢者を中心に起こっているが、最近は若年層でも事故が発生している。豊後県の別府市では今月6日、20代の男性が自宅での熱中症事故により病院に搬送された。


 金井厚労大臣はこれについて「暑いと思ったときは躊躇なくエアコンを入れてほしい。電気代よりも治療費の方が遥かに高額だ」としたが、一方で公的扶助を受ける世帯からは「エアコン設置をしようにも、役所がなかなか認めてくれない」と愚痴をこぼす。

 公的扶助世帯に対するエアコン設置については、最高裁判決により憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」に該当するとしている。しかしとある市の福祉課の人は「エアコン扶助で一時的にとはいえ資金を負担できる余裕がある自治体は少ない」と内実を明かした。


 政府はエアコン利用を促進することしか語っていないが、まずは各自治体と連携し非エアコン設置世帯の実態を把握し、速やかな対応を講じるべきだ。

最新記事

すべて表示
特別対談:現実と非現実の境界線 『窃盗ヶ原漂流記』刊行記念 空想太郎(アニメ監督) × 妻鹿音之土賀阿波内(著者)

〇対談企画にあたって(編者) この対談は、小説家・妻鹿音之土賀阿波内(めが ねのどがあわない)氏の最新ルポルタージュ(本人談)『窃盗ヶ原漂流記』の刊行を記念して実現したものである。相手は、現在放送中で日本中を席巻するアニメ『僕とジジイの物語』の空想太郎監督。現実と非現実の境...

 
 
 
社会野坂委員長が敷島ユニオンと協議 「労働者の権利を第一に」

国内航空大手、敷島エアシステム(SAS)が先週末、会社更生法の適用を申請し、事実上の経営破綻に至った問題は、現在、同社の再建を巡る政治的な対立を招いている。地方路線の不採算という構造的な重荷に屈した同社の破綻劇は、労働組合や野党を巻き込み、再建プロセスが複雑化する様相を見せ...

 
 
 
敷島エアシステム、前期1312億円の巨額赤字 自力再建は困難か

国内航空大手の敷島エアシステム(SAS)が、昨日確定した前期決算で1312億円もの連結最終赤字を計上する見通しであることが、複数の関係者への取材で明らかになった。2期にわたり続けてきた自主再建計画は事実上頓挫した形となり、政府や金融機関の関与による抜本的な経営改革が避けられ...

 
 
 

コメント


bottom of page