華国の外交部によると先日、王遠平国家主席がフランスで今月に行われる皇帝の戴冠式に出席すると明らかにした。また戴冠式には華国の楊吉徳政治委員も同伴するとしている。
今回の奇妙な人選について、河北大学教授で華国政治に詳しい西田良太氏は「フランスで数ヶ月前に行われた国民投票が大きく影響していることは明白では。今回の華国外交には焦りを感じます」と評価した。
フランスでは今年4月、仏立法院選挙に伴う投票の中で、一帯一路のフランス加盟に関する国民投票が行われた。投票の結果これは多数の国民の反対票により否決され、フランス参加の可能性は大きく後退した。
西田氏は「北京の指導部はこの結果に驚いたのだと思います。実際否決後、王遠平氏の動向はしばらく確認されていませんでした」と語る。
また氏は「楊吉徳政治委員は一帯一路建設工作指導小組の弁公室副主任を務める、いわば一帯一路の右腕です。わざわざフランスに行くということは、一帯一路加盟の可能性を閉ざさないなんらかの活動を展開するのではないでしょうか」とした。
続けて、これらの理由について氏は「11月に行われる党大会の前に、王遠平氏はこの2期の間で世界の中心たる華国を見せなければなりません。一帯一路はその目玉であり、そこに西欧社会が興味を持っているという事実を急いで作らないといけないのでしょう」と分析した。
Comments