「銀春購入希望はDMください」「ベルソムラはあまり効かないからお勧めしない」──。これらは全てSNSに投稿された薬物乱用に関する投稿だ。
今若年層を中心に、違法ドラッグではない一般的な処方薬の想定外の使用が社会問題になっている。
「最近は睡眠導入剤などの処方薬を売買するケースが跡を絶ちません」と語るのは大江戸青少年相談ネットワークの仲村さん。仲村さんは薬物や非行に走る青少年の更生をサポートするボランティア活動を行っている。
近年の青少年非行について「いわゆる暴走族や非行少年のような若者ではなく、一般的な青少年がメンタル的な不調をきっかけに薬物乱用に走るケースがとても多い」と語る。理由については「やっぱりインターネット、SNSじゃないかな。そういう情報がすぐ手に入って、やろうと思えば実行できてしまう」とした。
薬物対策で先進的な取り組みをしているところもある。摂津郡警察の生活安全課は今年、薬物乱用110番を立ち上げ、24時間体制で匿名通報を受け入れるシステムを導入した。
郡警の生活安全課課長の金代さんは導入の理由について「若年層の薬物乱用、これはオーバードーズと呼ばれるんですが、これは深夜帯によく起こります。そして通報者がインターネット上の友達であることが多い。迅速に対応するためにはそれに特化したダイヤルを設けた方が良いと考えました」と語る。
取材中、ダイヤルに一本の通報があった。通報者は相模郡に住む男性。摂津郡に住むインターネット上の友達と喧嘩した後、その友達が睡眠導入剤を62錠飲んで以降、音沙汰がないという。相談を受けた郡警は所轄の交番に繋ぎ、男性の安全が確認された。
「若年層の薬物汚染はもっと真剣かつ急いで対応しなければなりません」と金代さんは問題の現状を訴えた。
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