天安門事件から34年目を迎えた昨日、府内のホテルで昨年香港で民主派メディアを運営していた社主の馬華雪氏が講演を行った。馬氏は天安門事件、そして去年の香港デモについても触れ「デモ鎮圧を契機に華国の自由は完全に死んだ」とした。
香港では去年、国家安全維持法の施行などに抗議する市民集会が拡大し、一時は香港科技大学で学生らが籠城し、華国政府の言論統制に抗議した。これに対して華国政府側は武装警察を大学に突入させ、双方に負傷者を出す武力鎮圧に踏み切った。
馬氏はこの香港デモについて「一連の鎮圧の全ては国外に発信され、多くの人は"華国はやはり我々の住む世界と違う"ということを認識し、華国の人権・言論問題が改めて浮き彫りにされた」と指摘。一方で「天安門事件の時と異なり、華国依存が進むこの世界で、華国のこの行動を非難はするものの、多くの国は経済的関係などを一切変えなかった」と語った。
また馬氏は「今年の香港は抗議集会が一つ残らず事前に中止に追い込まれたと聞く。かつて天安門事件を追悼していた自由はなくなり、今の香港、そして華国の自由は完全に失われた」とした。
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