華国の魏毅外交部長は現地時間で10時ごろ、訪問先のニュージーランドから帰国した。関係者の話によると北京の空港からそのまま中南海に向かい、今回の外交成果について報告するものとみられる。しかし、今回の歴訪は失敗したとの見方も強く魏外相の顔も険しいものだった。
今回、華国は南太平洋に警察などの治安を通じて安全保障に関連する提案をするなど、従来より踏み込んだ協議を行ったとされている。しかし安保分野については進展がなかったという見方が強い。
魏外相と協議したニウエのタランギ首相は、華国との安全保障について「現時点ではそのような心配はない。ニウエを軍事拠点にする気はない。」と明確に否定した。
また濠州のピーターズ外相は「連邦政府は清華がPIFのパートナーであることを理解している。自由連合であるニウエとクック諸島の意思を尊重するのは至極当然のことだ。連邦政府憎さに誤った情報を発信するのはいかがなものか。」と華国に対する警戒感をあらわにした。
華国の外交関係に詳しい河北大学の西田良太教授は「華国は今回南太平洋での覇権を獲得させるための土台を築こうとしました」とし「確かに経済協力やインフラ開発という従来の発展途上国支援などで見られた支援は確約できましたが、一方で今回目玉にしていた安全保障に関する提案は空振りに終わったと言えます」とした。また「結果的に今回の歴訪は華国の思惑が前面に出されすぎたことにより、自由連合間の結束を強化させる可能性もあります」と推測した。
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